【ミステリー】medium 霊媒探偵城塚翡翠【あなたもきっと騙される】

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ミステリー小説と言われたら何を思い浮かべるでしょうか?

綾辻行人氏による『十角館殺人』や、今村昌弘氏の小説『魔眼の匣の殺人』などを著名な作品はたくさんありますね。

今回は相沢沙呼氏『medium 霊媒探偵城塚翡翠』を紹介させて頂きます!色々な探偵がいる中、霊媒探偵をチョイス!伏線回収や、別の意味でもう一度読みたいと思わせてくれる素晴らしい作品です。

ちなみに櫻坂46・田村保乃さんのおすすめするミステリー小説の1冊でもあります。

初めて作品を知る時

『medium 霊媒探偵城塚翡翠』はミステリー界隈の評価がとても高い作品です。

1位の記録

第20回本格ミステリ大賞

このミステリーがすごい!2020年版国内編

2020本格ミステリ・ベスト10 国内ランキング

2019年SRの会 ミステリーベスト10

めちゃめちゃ1位を取っていますね。

各賞の歴代作品には、『容疑者xの献身』東野圭吾・著や『屍人荘の殺人』今村昌弘・著があり、著名な作品に肩と並べる凄い作品、ということです。

…と色々と1位を取ってきていて凄い作品なのですが、ぱるまるはこの作品を初めて知ることになったのは、2022年10月期日本テレビ系「日曜ドラマ」にてテレビドラマ化されてた時でした。

清原果耶さんが主演となったこのドラマポスタービジュアルが、とても印象的だったことをよく覚えています。

ドラマを見ているうちに何が伏線なのか、気になりすぎてSNSを見ているうちに、

「ああ、これは原作を買っちゃおう!」

と思ったのが、この本との出会いです(笑)

ネタバレしない「あらすじ」紹介

推理作家として難事件を解決してきた香月史郎は、心に傷を負った女性、城塚翡翠と出逢う。彼女は霊媒であり、死者の言葉を伝えることができる。しかし、そこに証拠能力はなく、香月は霊視と論理の力を組み合わせながら、事件に立ち向かわなくてはならない。一方、巷では姿なき連続殺人鬼が人々を脅かしていた。一切の証拠を残さない殺人鬼を追い詰めることができるとすれば、それは翡翠の力のみ。だが殺人鬼の魔手は密かに彼女へと迫っていた――。

『medium 霊媒探偵城塚翡翠』講談社BOOK倶楽部より

ミステリーにはよく『ホームズ』と『ワトソン』という役柄のキャラクターがいますね。事件解決の推理を担う役と、色々と情報を探して提供したり、何気ない行動で意図せずともヒントを与える、そんな役柄です。話は逸れますが、ハリウッド映画『シャーロック・ホームズ』では、それまでの作品とは一味違ったホームズが描かれましたね。原作のホームズが持っていた一面ではありますが、だいぶエキセントリックです。が、とても魅力的なホームズでした。

この作品では、2つの役割を『霊媒師』と『推理作家』という構図で行われている作品です。

そんな2人が3つの事件と連続殺人鬼の事件を追うお話となっております。

タイトルの『medium』は、真っ先に浮かぶ日本語が『中間』ですね。ですがこの言葉には、『媒体』や『霊媒』といった意味を持っています。

記憶を消して出会いたいシリーズ

今まで、幾度か「記憶を消して出会いたい」作品に出会いました。初めて見る結末がとても印象的でもう一度見返したいけど、結末を知っているとこの感動は味わうことが出来ない作品たちです。このキャラクターに対して純粋な目で見れない、といった感じですね。

映画「シックス・センス」やPS2ゲーム「ever17-the out of infinity-」などがその作品に該当します。

この小説も記憶を消してからまた出会いたい作品です。そして、2回は必ず目を通したいです。

作品は400ページ弱ですが、3つの事件の短編集と連続殺人鬼の事件からなっており、先が気になる様子も相まってどんどん読むページが進んでいきます。最終章は、一気に読み終えてしまいました。「全てが伏線」とフレーズがありますが、その言葉に偽りはないです。

この作品は霊媒を介していますが、リアリティがしっかりとあり、紛うことなき本格ミステリーとなっております。何と言っても、読者もちゃんと推理できるんですよね。事件解決に繋がる必要な情報は、読者にも記されています。とは言え、ぱるまるが同じ推理をするには難しい…。お言葉を頂いた通り、ぼーっとせずもう少し推理小説を読んだり、自分で考える力を養いたいと思います。

テレビドラマ『霊媒探偵・城塚翡翠』

ぱるまるが先にハマったのが、テレビドラマです。小説の内容をほぼそのまま映像化したようなドラマです。

城塚翡翠役の清原果耶さんの演技がこれまた凄いんですよね。霊媒シーンではまさに圧巻です。「あ、この人が降りてきた」と演技を通じて見て取れます。

5話では連続殺人鬼との対峙が繰り広げられますが、こちらでも圧巻の演技を披露されております。

また、原作を知っていると、ドラマの中でも演者さんが伏線に繋がるところをチラチラと仕草を見せて演じているんですよね。何も知らないと、気に留めない動作です。ですが原作や結末を知っていると「あ、今あれをやった!」みたいな見方が出来て、原作同様に別の視点からドラマを見ることが出来ます。

4話は原作にはない、ドラマオリジナルな展開が多く見られます。」ぱるまるは、そのときにはすでに原作を読み終えていました。なので、「これは別ルートに入る?」「いや、でもそうなると最後のカタルシスがー」とか思いながら、Huluで見返したり、4話が放映される前から、4話の予告映像を何度も見るといったことを繰り返していました(笑)。

ドラマで予告映像を何度も見返すほどハマったのは久しぶりです。毎週日曜日の夜が楽しみでしたね。

小説から読む?テレビドラマから見る?

ぱるまるとしては、テレビドラマもおすすめなのですが、テレビドラマを見ると小説のネタバレは免れないんですよね…。といって、小説から読むとテレビドラマのネタバレを免れず…。とても難しいところですが、

しっかりと伏線回収を見たい!

という方は、小説

映像を見ながらストーリーを楽しみたい!

という方はテレビドラマ

という曖昧な解答になります。

ちなみにぱるまるはドラマを見てから、結末を見る前に原作を読んでいます。

まとめ

城塚翡翠シリーズは続編『invert城塚翡翠倒叙集』が発売されております。ミステリーにおける『倒叙物』です。いわゆる、「読者は先に犯人が知っている状態で話が進み、探偵が犯人をすこしずつ追い詰めていく」お話です。『刑事コロンボ』や『古畑任三郎』がこの倒叙物に当たりますね。

続編もおすすめです!

とにかく読み終えるまではネタバレ禁止な小説です。最後まで読むと、大どんでん返しがあなたの心をギュッと掴んでくれるはずです。そして、2週目を読むと、同じことが書かれているはずなのに、全く別の物語に見えてきます。

繰り返します。霊媒をテーマにしていますが、これは本格ミステリー小説です。小説を最後まで読んだ方にはこの意味を共感して頂けると思います。

ちなみに自分は小説を読み終えた後、アイスコーヒーを飲みたくなりました(笑)。

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